- 予約チャットボットは、WhatsAppなどのチャットアプリ内で、実用的な質問に答えながら予約をスムーズに行う手助けをします。
- AI予約チャットボットは、自然な会話で顧客とやり取りし、スタッフの負担なくフォローアップも対応します。
- このチュートリアルでは、CalendlyのStandardプラン以上が必要ですが、15日間の無料トライアルでも問題ありません。
- Botpressでチャットボットを構築するには、役割の定義、ナレッジベースの追加、スケジューリングツールとの連携を行います。
予約は単に時間を選ぶだけでなく、顧客が実際に来店することも大切です。人々は予約するだけでなく、場所や料金、割引、営業時間、訪問する価値があるかなども質問します。
複数店舗を持つビジネスでは、これらの問い合わせを各店舗で対応するのは大変です。電話やメールが増え、顧客が離脱し、予約の損失は売上の損失につながります。
解決策は?AIチャットボットを構築し、スケジューリングを自動化するだけでなく、WhatsApp上で即座に正確な回答も提供できるようにしましょう。
構築に入る前に、一度立ち止まって考えてみましょう。
このチャットボットの目的はシンプルです:顧客が安心して予約できるようにし、日々のやり取りを減らすこと。ただし、予約は単に時間を選ぶだけではありません。顧客は次のようなことも知りたがっています:
- どの店舗が一番近い?
- 現在実施中の割引はある?
- ジムは週末何時に開く?
- 予定が変わった場合、予約の変更はできる?
優れた予約ボットは、スケジューリングだけでなく、こうした質問にも対応します。そして、これらすべてを1つのWhatsApp会話で提供できれば、より多くの人が予約を完了します。

チャットボットを構築するには、以下が必要です:
- Calendly(Standardプラン) – APIアクセスに必要です。14日間の無料トライアルから始められます。
- Metaビジネスアカウント – 無料で、WhatsApp連携に必要です。
- Botpressアカウント – 無料で作成でき、チャットボットのロジック構築・管理に使用します。
これらを事前に準備してもよいですし、ガイドに沿って順番に進めても構いません。
ステップ1:ボットの目的を定義する
ツールを開く前に、ボットが何をする必要があるかを簡単に整理しましょう。これにより、後でCalendlyの連携や情報のアップロード、ワークフローの設計がスムーズになります。
自問してみましょう:
- 対象となるユーザーは誰ですか?初めてジムを訪れる人?予約変更を希望する会員?
- ボットは何をサポートすべきですか?予約受付、よくある質問への回答、店舗情報の共有など?
- どのような入力に対応すべきですか?「クラスを予約」といったクイック返信や、「今週末にダウンタウン店を利用したい」といった自然な言葉?
- 人への引き継ぎは必要ですか?ユーザーが迷った場合、ボットが人間を呼ぶのか、それとも案内を続けるのか?
今のうちに整理しておくことで、後からナレッジベースやロジックを追加する際も、無駄な作り直しを防げます。
プロのコツ: まずは小さく始めましょう。5~10個の主要な質問に答えられる、単一店舗向けの予約ボットの方が、何でもやろうとする過剰設計のボットよりもずっと価値があります(そしてすぐに公開できます)。
ステップ2:ナレッジベースを追加する
ナレッジベースは、チャットボットが質問に答えるために使う情報の集まりです。ビジネスのリファレンスライブラリのようなものです。
すべての回答を個別に設定する代わりに、ドキュメントや表をアップロードしておけば、ユーザーが料金やサービス、営業時間などを尋ねた際にボットが検索できます。
これは、チャットボットの“頭脳”となるコンテンツだと考えてください。
ビジネスの基本情報をアップロードする
まずは、顧客からよくある質問をカバーした、シンプルで整理されたドキュメントを用意しましょう。PDF、Word、スプレッドシートなど、分かりやすくまとめておくことが大切です。
ドキュメントには以下を含めましょう:
- 各店舗の所在地と住所
- 各店舗で利用できるサービス
- 料金、割引、会員プラン
- 営業時間と連絡先
各トピックごとに明確なセクションを設けることで、チャットボットが必要な情報を簡単に見つけて返答できます。
ヒント: ドキュメントには見出しや箇条書きを使い、ボットにもチームにも分かりやすくしましょう。
このドキュメントは、ナレッジベースセクションからアップロードできます:
- プロジェクト画面で左側のメニューを開きます。
- ナレッジベースをクリックします。
- ドキュメントをアップロードを選択し、ファイルを追加します。
ドキュメントには分かりやすい名前(例:店舗詳細 – 2025年3月)を付けておくと、ワークフローや検索時に便利です。
アップロードが完了すると、チャットボットはすぐにそのドキュメントを使ってユーザーの質問に回答できるようになります。追加のトレーニングやコーディングは不要です。
.webp)
動的な情報にはテーブルを活用する
イベント予定や季節ごとのキャンペーン、変動するスケジュールなどは、静的なドキュメントよりもテーブルを使うのが便利です。テーブルなら、データ全体を触らずに1行だけ更新でき、管理が簡単です。
ナレッジベースでテーブルを作成する手順:
- 左側のメニューからナレッジベースセクションに移動します。
- 新規作成をクリックし、テーブルを選択します。
- テーブルに名前を付けます(例:イベントスケジュール)。
- チャットボットが取得したい情報の種類ごとにカラムを追加します。例:
- event_name(イベント名)
- date(日付)
- location(場所)
- price(料金)
- description(説明)
- ボットが参照できるよう、各イベントや項目ごとに行を追加します。
テーブルを保存すれば、動的な回答に活用できます。たとえば、「来週末に開催されるイベントは?」と聞かれた際、該当する行を抽出して直接回答できます。
.webp)
FAQキャッシュでコストを最適化する
AI搭載ボットの大きな課題の一つはコストです。特に、よくある質問のたびに毎回LLMに問い合わせる場合はなおさらです。
ナレッジベースは、よくある質問への回答を自動的にキャッシュすることで、このコストを削減します。つまり、5人が「ジムの週末営業時間は?」と尋ねても、プラットフォームは最初だけナレッジベースやLLMに問い合わせ、次からはその回答を即座に再利用します。
特別な設定は不要です。以下の場合、自動的にキャッシュが有効になります:
- 回答が構造化コンテンツ(ドキュメント、テーブル、FAQ)から取得された場合
- ボットがLLMやRAGパイプラインと接続されている場合
- ユーザーが同じトピックスレッド内にいる場合
これにより、ボットの応答が速くなり、体験を損なうことなくトークン消費も削減できます。
ステップ3:Calendly連携を追加する
チャットボットで予約受付を可能にするには、CalendlyとBotpressを連携させる必要があります。これにより、ボットが空き時間を取得し、ユーザーに予約リンクを発行できるようになります。
Calendly連携をインストールする
プロジェクトのダッシュボードから始めます:
- 左側のメニューからHubに移動します。
- Calendlyを検索し、インストールをクリックします。
- インストール後、プロジェクトのCalendly Integration設定を開きます。
Calendly APIキーを発行・追加する
次に、Calendlyで個人用APIキーを発行し、ワークフローに追加します:
- Calendlyアカウントにログインします。
- 左側のメニューからIntegrations & Appsをクリックします。
- 下にスクロールしてAPI & Webhooksを見つけ、Get a token nowをクリックします。
- トークンに名前を付け(例:Access)、必要に応じて2段階認証を完了します。
- APIキーをコピーします(後から再表示できません)。
- Botpressに戻り、Calendly Integration設定にキーを貼り付けます。
- 保存をクリックして接続を完了します。
接続が完了すると、チャットボットはユーザーの所在地や希望に基づいて空き状況を取得し、予約用リンクを生成できるようになります。
ステップ4:チャットボットのワークフローを作成する
Calendlyとの接続が完了したら、次はチャットボットのロジック、つまりBotpressでいうワークフローを作成します。ここで会話の流れを決めます。ボットが何を話し、どんな情報を集め、ユーザーの選択に応じてどう対応するかを設計します。
これは、受付スタッフのフローチャートを作るようなものです。たとえば誰かが「ダウンタウンのジムで体験セッションを予約したい」と言った場合、スタッフは:
- どの店舗かを尋ねる
- 該当店舗のスケジュールを表示する
- 予約用リンクを共有する
- 予約を確認する
- 追加の質問に答える
あなたのチャットボットも、選んだプラットフォーム上でこれと同じことを行う必要があります。
1. ユーザーの店舗選択を取得する
複数の店舗がある場合、ボットは空き状況を表示する前にユーザーがどの店舗を希望しているかを知る必要があります。
- 単一選択ノードを追加して、ユーザーに店舗を選んでもらいましょう。
- 選択内容を保存するための変数(例:workflow.branch)を作成します。
- この変数は後で、選択された店舗に応じたCalendlyリンクを送る際に使います。
これにより、すべての予約リンクや応答が正しい店舗に合わせてカスタマイズされます。
.webp)
2. Calendlyイベントワークフローの利用
Hubには、あなたのCalendly設定と直接連携する事前構築済みワークフローも用意されています。
- ワークフローセクションでCalendly Event Workflowを検索します。
- クローンをクリックして、編集可能なバージョンを作成します。
- 必要に応じてフローをカスタマイズできます。すでにconversationIdを使ってユーザーのセッションに紐づく予約リンクを生成する設定になっています。
会話IDを渡すことで、チャットボットは個々のユーザーに追跡可能な一意の予約リンクを生成します。この事前構築済みワークフローを使えば、設定の手間を省き、予約ロジックも正しく動作します。
.webp)
3. Calendlyイベントトリガーの設定
予約リンクを送信した後、ユーザーが実際に予約を完了したかをチャットボットで検知したい場合があります。
- ワークフロー内で右クリックし、Calendly Event Triggerノードを追加します。
- 設定画面で、以下のように会話IDを渡します:
{{event.payload.conversation.id}} - これにより、チャットボットはユーザーごとの予約を検知できるようになります。
- トリガーが発動すると、ボットは自動で予約確認メッセージを送信できます。
これにより、ボットが賢く素早く対応している印象を与え、ユーザーにも予約が完了したことが確実に伝わります。

4. 事業情報やよくある質問への対応
すべてのユーザーがすぐに予約するとは限りません。料金や営業時間、サービス内容などを先に質問する場合もあります。こうした場合はナレッジベースを連携させましょう。
- ナレッジベースに接続された自律型ノードを追加します。
- ナレッジ検索を有効にすると、アップロード済みのドキュメントや表から回答を取得できます。
- このノードを、一般的な質問が来たときのフォールバックとして使いましょう。
これで、まだ予約する気がないユーザーにもボットが役立つ存在になります。
.webp)
ステップ5:チャットボットのデプロイ
チャットボットが完成したら、最後は希望するチャネルにデプロイします。この例ではWhatsAppを選び、ユーザーが直接やり取りできるようにします。これにより、予約も問い合わせ対応も、使い慣れたメッセージアプリ内でシームレスに行えます。
チャットボットをWhatsAppに接続する手順は以下の通りです:
- 左側メニューからホームに移動します。
- WhatsAppを認証をクリックし、Metaビジネスアカウントと接続します。
- 画面の指示に従ってセットアップを完了します。
接続が完了すると、チャットボットがWhatsApp上で稼働し、実際の顧客との会話に対応できるようになります。
来週には予約チャットボットを導入しましょう
さまざまな業界の企業が、予約チャットボットを活用して予約業務を効率化し、ミスを減らし、24時間体制の顧客対応を実現しています。これにより業務効率も向上します。
Botpressは、セキュアでスケーラブルな予約チャットボットを構築できるエンタープライズ向けプラットフォームです。
シームレスな連携、開発者向けツール、高度なカスタマイズ機能により、予約フローを自動化し、完璧な顧客体験を提供できます。
今すぐ構築を始めましょう。無料です。
よくある質問
1. どのような業種が予約チャットボットの恩恵を最も受けますか?
定期的に予約を受け付ける業種、たとえば医療クリニック、フィットネスジム、美容院、自動車サービス、法律事務所、多店舗展開のサービス業などが、予約チャットボットの恩恵を最も受けます。
2. チャットボットはどのようにして顧客の予約来店率を向上させますか?
チャットボットは、予約確認メッセージや直前のリマインダー、再予約オプションなどを自動送信することで、ユーザーのうっかり忘れを防ぎ、来店率を向上させます。
3. このチャットボットは従来の予約フォームと比べてどう違いますか?
従来の予約フォームと比べ、チャットボットはインタラクティブで会話型の体験を提供し、リアルタイムでユーザーを案内しながらパーソナライズされた予約ができるため、離脱率が下がり満足度が向上します。
4. このソリューションは多数の店舗を持つ企業でもスケールできますか?
予約チャットボットは非常にスケーラブルです。位置情報やAPIを活用してユーザーごとに最適な選択肢を提示できるため、追加設定なしで数百店舗の予約管理にも対応できます。
5. 予約チャットボットの主な制限は何ですか?
主な制限としては、カレンダーやCRMとの連携が失敗した場合の対応力が限定的であること、また、あらゆるケースに正確に対応するためには継続的なトレーニングが必要な点が挙げられます。
.webp)




.webp)
